デザイン思考のセールスサポートで新たな製品やサービス創出に貢献したい。

子供の頃からの「好き」を
活かせる世界へ

幼稚園の頃から、絵を描くのが大好きな子供でした。いつしか描くだけでは満足せず、街に出てお店のパンフレット、美術館の展示リーフレットなど、イラストがかわいい、写真がきれいなデザインの印刷物をコレクションするのが趣味になっていました。次第に集めるだけではなく、実際につくってみたい思いが募り、願いが叶ったのは高校時代。美術館のワークショップのボランティアをやっていたのですが、ボランティア仲間と一緒にフリーペーパーをつくってとても楽しかったんです。この体験の延長で大学では写真部に所属し、初歩の現像も学びました。そういう「好き」を活かせる仕事がしたい。そんな思いを胸に抱き、就活では印刷に関わりのある会社を回った結果、ご縁があって武藤工業に入社しました。

武藤工業を選んだ理由は、第一に「好きなことができる雰囲気があった」こと。やはり、小型のパンフレットやリーフレットはもとより、大型の屋外広告、ラッピング広告などを印刷する大判インクジェットプリンタをつくっているメーカーだったことが大きかったですね。加えて、面接の印象がとても良かったことが決め手になりました。ちなみにその時の面接官は、入社後にすごくお世話になった上司 です。面接で「将来の夢はなんですか」という質問に、私は「忙しい父と一緒に、いつか父の母校の高校野球の試合を観に行きたいです」と答えたら「それもいいけど、仕事に関する夢は？」と笑いつつ、緊張する私をフォローしてくれました。武藤工業の「人にやさしい」企業文化を肌で感じることができたことも入社理由の一つです。

入社後に配属されたのは国内の営業部門、武藤工業の製品を販売店さんと協力してお客さまに販売する仕事です。販売促進のために展示会を開催したり、キャンペーンを企画したり、もちろん、展示会のパネル、キャンペーンチラシなどの制作も手掛けました。こうした印刷物は印刷会社などにお願いするのが普通ですが、武藤工業の場合は自社のプリンタを使ってつくることができます。自社製品を魅力的に見せられるよう、デザインやレイアウトにはこだわりました。学生時代に培ったスキルが少なからず役に立ったと思います。

顧客ニーズに全力で応える
全社一丸のものづくり

入社して三年くらい経った頃でしょうか。たまたまオフィスにかかってきた電話を取ると、いきなり「武藤工業のこのプリンタを買いたいです」と切り出されました。そのお客さまにはすぐに会社に来ていただき、その場で細かい支払い条件などを決めて発注書をつくり、あっという間に受注になったのです。そこからお付き合いが始まったお客さまで、製品を納入してからもどんどん事業を拡大し、毎年のように追加の発注がありました。もちろん、とてもレアなケースです。ただ、このお客さまとの深いお付き合いの中で多くのことを学ぶことができ、私にとっては忘れられない嬉しい経験になっています。

このお客さまは非常にユニークな発想をお持ちで、私が思いつかない斬新なプリンタの使い方について、お客さまから相談を受けることが幾度かありました。そのたびに一生懸命に解決策を考え、営業部門だけではなく、困難なことについてはサービス部門、技術部門、ときには諏訪地区の開発センターにも相談を持ちかけ、新たな機能の実装などでお客さまのご要望に対応していました。こちらがお願いすれば部門の壁を越えてサポートしてもらえるところが武藤工業の大きな強みです。すべての従業員が営業部門からの意見、つまりはお客さまの声が、ものづくりにおいていちばん重要なことであることを理解しているので、たとえ不可能に思えることであっても、一致団結してなんとか実現できるやり方を考え、手を動かしてくれるのです。

入社から数年が過ぎた頃、私は結婚して子供を産むことになりました。出産・育児のために休暇をとるべきか、みんなに迷惑がかかるので仕事を辞めるべきか、非常に悩みました。上司に相談を持ちかけたところ、「うちの会社はみんなやさしいから心配するな。ゆっくり育児に専念してこい。絶対に辞めるなよ」と励まされたのです。一般論として、子供ができたことを快く思わない会社があること、育休から仕事に復帰しても環境が合わずに辞める人も多いことを知っていましたが、「武藤工業なら大丈夫」という気持ちのこもった上司の言葉に強く背中を押され、一年ほど育児休暇を取得。育休中にも定期的に人事部や上司との面談を重ね、仕事への復帰もとてもスムーズにできました。武藤工業には、私のような子育てをする女性にも時短勤務、在宅勤務などが柔軟に利用できる働きやすい環境があります。

広い視野で新たな製品や
サービスづくりに貢献したい

復職後、現在はグローバルマーケティング部のセールスサポートグループに所属しています。主な仕事は営業活動のトータルなサポートです。展示会のバナーやパネルを制作したり、デモ機を実演したり、サンプルを制作してお客さまにお渡ししたり、毎日、なにかしらのツールはつくっていますね。全国の拠点から依頼を受けてチラシをつくることもあるのですが、絶対に手を抜かないようにしています。「忙しいだろうし、簡単なものでいいよ」と言われることもあるのですが、見映えが良く、みんなが使いやすいチラシをつくれば、ありがとうと感謝されますし、製品の販売につながるチャンスも広がります。それで、みんなが楽になってくれればいいんです。さらに最近ではMUTOHホールディングスと武藤工業のWebサイトのリニューアルにも関わっており、つくづく好きなことが仕事に活かせて良かったなと思います。

とにかく、武藤工業には面倒見のいい人がすごく多いです。社歴の長い方ほど、なにかと若い人たちにフランクに話しかけてくれます。そんな会話をきっかけに仲のいい人たちが増え、顔が広くなるため、部門に関係なく困ったことを相談しやすい環境だと思います。また、どんどん新しい仕事に挑戦できる、失敗を咎（とが）められない社風なので、やる気があれば成長のチャンスは多く、のびのびとキャリアを積み上げられるはずです。たとえ人間関係やキャリア形成に不安がある方でも、あまり心配する必要はありません。

私の所属するグローバルマーケティング部の半数は中途採用の社員です。みないろいろな視点を持っているため、日々の業務で“学び”の機会が少なくありません。これからも積極的に国内外の業界の情報にアンテナを張りながら、広い視野で印刷業界をとらえ、新たな製品やサービスに反映される仕事を突き詰めていきたいと考えています。仕事柄、細かい作業を頼まれる機会もありますが、たとえごく小さいことであっても丁寧に楽しんでやる。少しでも誰かの仕事の負担が減らせるなら、それでいいと私は思っています。

仕事と子育ての両立は大変ですが、まわりの理解があるのはありがたいです。気兼ねなく育休もとれますし、復職のサポートもとても手厚いと感じています。急に子どもが熱を出したときなどには、臨機応変に在宅勤務に切り替えられますので、あまり仕事でストレスを感じることもありません。やさしい人と充実した制度、両方がしっかりしている武藤工業は、誰もが働きやすい環境だと思います。